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若狭町(上中)

岩内
Iuchi


い う ち


上中町の瓜生集落は近世の瓜生庄の中心地で、神社も五社あったが明治末期の神社統合によって一社に統合されている。
瓜生集落一帯は度重なる北川の氾濫により土砂まじりで耕土が浅いが、岩内だけは耕土が深く良質の米が収穫された。畑地も肥沃で日照時間も長く風の害も少ないので桑の栽培の適地であった。
ここには熊野神社(若一王子を祀る)があり、神社跡には大きな岩のような石が重なってあり数十m離れた県道からも見えたといわれる。
昭和の初期、合祀されている天満神社の石垣改修にこの石を利用することになった。何人もの村人たちが大岩にロープをかけて引張っていこうとすると、この石が「いやや、いやや」(一説には「いのう、いのう」。いのうとは帰ろうの意)といって泣いて動かすことができなかった。またこの石を引っ張っていた人は全員腹痛(発熱ともいわれる)を起こして寝こんでしまったといわれる。
それ以来この石はたたりがあると恐れられ、触れることをタブーとされた。
故老によると、この大岩は京都の御所の方角を指し、他の四つの岩はそれぞれ東西南北を指しているといわれ、不思議な石(岩)として地区の語りぐさになっている。


熊野神社跡の大岩
笹や草に埋もれひっそりとたたずむ大岩






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